14. 食品の本来の味を届けるために(藤田 純一)藤田:以前、テレビで観たのですが、スーパーでは、刺し身や魚も、食中毒防止のため、塩素系で殺菌するんです。だから、「スーパーで買ってきた刺身を一番美味しく食べるにはどうしたらいいのか」っていうのを解説していたんです。やり方としては、「流水で洗い流して、表面の塩素を取ってやって、キッチンペーパーで水分をふいて、わさびじょうゆで食べる」と言っていました。理に適ってはいるんですが、よくそこまで突っ込んで番組を作ったなとは思いましたね。―塩素ですか。藤田:だから、何をメインの目的として食品を作っていくかですよね。スーパーなどでは、販売する側の目線で作っている部分が多いので、安全性の確保というのを最優先にしているからなのでしょうけど。その為に、...2021.02.20 09:10東北プロボノプロジェクトインタビューウニ
9.海産物と食中毒の関係(藤田 純一)―牡蠣の食中毒についてお聞きしてよろしいでしょうか?牡蠣って食中毒のお話をよく聞きますが、生産者の目で見て牡蠣に食中毒が出やすいか出にくいかというのは分かるものなのでしようか?藤田:牡蠣は元々、食中毒の可能性は持っているんです。以前私が勤めていたホテルでは、生食用の牡蠣はリスク回避のために出しませんでした。食べる人の体調が弱っている時は、あたったりすることあるようです。旅行者は、色んなところを観光して、思っている以上に体が疲れているじゃないですか、そういう時にリスクがあるものを食べると、あたってしまう可能性もあるのです。温度管理を国の定めている基準にして、塩素を強くして殺菌したとしても、あたる人はあたってしまいます。―牡蠣で食中毒に...2021.02.12 23:04貝毒牡蠣ホタテウニ東北プロボノプロジェクトインタビュー
7.ウニの問題への取り組み(藤田 純一)藤田:今、ウニの開口に行く人自体が減ってきているのと、海の資源の減少が、並行して起きています。資源の減少は温暖化のせいです。でも、ウニの数は増えているんですよ。―資源が減っているというのは?藤田:数が減っているのは、アワビなんです。一番の問題は、温暖化で海の中の海藻が減っていることなんです。海藻を食べて、ウニの実入りが良くなったり、アワビが成長していくんですが、餌となる海藻自体が減ってきているので、実入りの悪いウニがすごく増えています。ウニの個数は多いのに、中を開けてみると中身が入っていない。2021.02.09 10:23ウニノミクスウニ温暖化東北プロボノプロジェクトインタビュー
6.漁師の仕事と変化(藤田 純一)―藤田さんの年間のスケジュールと一日のスケジュールは、どのような感じなのでしょうか。藤田:年間スケジュールは、1月から5月まではワカメ、6月から8月のお盆あたりまでがウニの開口(かいこう)、9月から10月半ばくらいまでが、ワカメの陸(おか)での作業、例えば、養殖いかだを直したり、種まきシーズン、つまり種の挟み込みを行ったりという感じですね。11月、12月がお歳暮や宅配です。2021.02.06 10:29ウニ東北プロボノプロジェクトインタビュー