5.サメ製品について(千葉 豪)

―サメの加工品は取扱われているのですか?


あります。サメの竜田揚げとか、フライとか。2月は復興フェアとかやっていただくので2月はほとんどサメ製品です。2月、3月はサメくらいしか水揚げがないので、ありがたいです。


―復興フェアというのは全国でやっているのですか?


そうですね。スーパーさんなどが企画してくださいます。段々サメの商品が認知されて売り上げも伸びてきています。


―吉田さんから伺ったのですが、サメはヘルシーフードで、スポーツされている人からの需要があるとお話されていました。

私は、今まで、サメを食べる機会がなかったので、「面白いな。サメって食べられるんだ。」ということから驚きだったというか。

フカヒレは聞きますけど、サメの加工品のことは耳にする機会がなかったので。


みなさん、サメの加工品はあまり上手に作れなかったみたいで、どうしても、臭みが残ってしまうようで。自分も吉田と組んで仕事をするようになって気が付いたんですけど、そもそも、魚の鮮度が良ければ、臭みが少ないんです。うちでも、臭みの処理はしていますけど。そこまで苦労はしていないです。


―因みに、魚の臭みってどうやって取るんですか?


そこはちょっと企業秘密なんです。(笑)


―サメを竜田揚げで売ろうと思われたのは淡泊な身に、油の味付けが合うと思われたということでしょうか?


そうですね、一番美味しく食べられるからかな。

元々、味気の無い魚なので、油を足してあげた方が食べやすくなると思って。


―気仙沼では、サメはあまり食されていなかったのでしょうか?


食べてないですね。モウカの星っていうサメの心臓はよく食べますが、サメ肉自体は食べていなかったですね。


―美味しい食べ方が分からなかったのかもしれないですね?油と合うとか。


恐らく、サメは臭い。というイメージが根付いてしまっていたのかもしれません。


―千葉さんは、サメが揚がったら、すぐに加工してしまう。というのを徹底されているのでしょうか?


サメ漁ってまぐろ延縄船で獲ってくるんですけど、漁に行く日数が2~3週間で、冷蔵で持ってくるんです。凍結しないで、氷で冷やして3週間かけて持ってくるんです。そうすると行くときに獲った魚はやっぱり古くなってくるので、臭みが出る。帰り際に獲った魚は鮮度が良いので臭みが出ない。そこを、うちの吉田が、ちゃんと鮮度のいい魚を目利きして買ってくるんです。


―目利きの力重要ですね。


そうですね。吉田も今まではサメの目利き専門だったのですが、みんなで会社をやるようになって色んな魚を買い付けるようになったので、今では博士みたいです。


―さかなクンみたいになってきましたね。(笑)


気仙沼の市場に来てもらうとわかると思うんですけど、端から端まで凄く遠いんです。

魚種によって場所が違うので、吉田はそこを、端から端まで歩かなきゃなんないんですね。

それはそれで、うちの吉田は大変だと思います。

さんりくみらいの想い

私たち株式会社さんりくみらいは三陸・気仙沼で生きる作り手と全国の食卓を笑顔で結ぶために、想いを共にする仲間たちと会社を設立しました。ECサイト 極上市場「三陸未来」の運営を中心に、リアルな販路開拓やプロモーションの実施。さらにパートナーとなる作り手(生産者、加工業者)を募り商品開発、技術開発を共に行い切磋琢磨できる環境を作ります。