2.サメの漁について(吉田 健秀)

―サメは遠洋漁業で獲れるんですか?


吉田:いえ、サメは近海ですね。日帰りで帰ってきます。すぐ目の前でも獲れます。

気仙沼には、近海マグロはえなわ船っていう、マグロを獲るための船があって、この漁は結構歴史があるんですけど、マグロだけではなくて、サメが一緒に獲れてしまうんです。

サメはマグロが大好きで追いかけて付いてきちゃうから。

はえなわ船っていうのは、沢山つり針を垂らして漁をする船なのですが、かかっていたのが、全部サメって時もあったようです。

近海マグロはえなわ船って、1か月くらい操業するのですが、気仙沼から出航して八丈島とか結構遠くまで行って漁をするんです。


―エリアが広いんですね。

「ふかひれ」というのは、どのサメの「ひれ」でもいいのでしょうか?


吉田:そうですね。ヨシキリザメと、アオザメ、モウカザメの3種類のサメの「ひれ」はどれでも、「ふかひれ」です。

サメの「ひれ」だったら「ふかひれ」と言っていいと思います。

日本中の95%のサメは気仙沼で水揚げされて、それが、「ふかひれ」として流通しているので、それが主流と言っていいと思います。


―「ふかひれ」ってサメのどこの部分を言うのでしょうか?


吉田:背びれ、尾びれ、腹びれの、全部のひれを「ふかひれ」として加工します。「ふかひれ」は繊維で健康食ですね。

中国の楊貴妃も食べていたみたいですけど、コラーゲンが半端なく多いので、美容食です。


―「ふかひれ」はお化粧品にも使われているみたいですね。

藤田も参画していますが、ケセモでやっていますね。


―どのサメの「ひれ」が良いとか。ランク付けのようなものはあるのでしょうか?


吉田:好みにもよるんでしょうけど、ポピュラーな「ふかひれ」は、ヨシキリザメの「ひれ」ですね。


―ヨシキリザメの水揚げが多いってことでしょうか?


吉田:そうですね。単純に水揚げが多いというのもあります。


―「ふかひれ」は、どこかに海外に輸出しているのでしょうか?


吉田:輸出していないです。

日本のサメの水揚げ量は世界で12番目なので、少ない方なんです。

インドネシア、ブラジル、スペインなんかはサメの水揚げも多いし、身を食べていると思います。


―世界のサメ料理も興味深いですね。それぞれの国で何か美味しい調理方法があるのかもしれないですね。


吉田:フィッシュアンドチップスの原料はサメだったり、タラだったり、味気のあまり無い魚から出来ていますよ。


―脂身のない魚だから、油をまぶしているのかもしれないですね。


<続く>

さんりくみらいの想い

私たち株式会社さんりくみらいは三陸・気仙沼で生きる作り手と全国の食卓を笑顔で結ぶために、想いを共にする仲間たちと会社を設立しました。ECサイト 極上市場「三陸未来」の運営を中心に、リアルな販路開拓やプロモーションの実施。さらにパートナーとなる作り手(生産者、加工業者)を募り商品開発、技術開発を共に行い切磋琢磨できる環境を作ります。