藤田:すごくありがたいな、と思っているのは、経営未来塾で出会ったコンサルタント関係の人たちに、いまだに気にかけてもらったり、繋がりを作ってもらったりしていることです。
私たちは経営未来塾の5期生だったんですが、
1期から5期までの集まりもあるんです。
1期から5期まで合わせて80人ほどいるので、
その異業種間連携が、気仙沼はほかの地域に比べて進んでいます。
―どのような業種の方たちがいらっしゃるのですか?
藤田:民宿、旅館業、美容室、飲食店、建築関係、自動車や、色々な人達がいるので、イベントなどの時に魚が必要になれば、「さんりくみらいを使うか」という話になります。
私たちも、タクシーを使う時は塾生のタクシー会社に頼んだり、飲みに行くときは塾生の店にいったり、というような相互利用があります。
地域の企業を皆で使おう、という流れがありますね。
―震災前までは、そのようなつながりはあまり無かったのでしょうか。
ほとんどありませんでした。
水産業でいうと、震災前は、皆、お互いがライバルというか、敵のような感じでした。
同じ業種で連携するということ自体がありえなかったです。
漁師同士はライバルだし、漁師と水産加工業者は、出会うこと自体がほぼ無いんです。
別の世界の住人のような。
漁師は市場に出すだけ。
買い付ける人たちがどこの人か、くらいは知っていましたが、誰がその会社を運営していたり、どういう商品を作っているのか、全然わからなかったんです。
―漁師は、魚を採って、市場に卸して、終わりだったんですね。
分業がはっきりしていたという感じですね。
藤田:そうです。
あとは、漁協を通して、一括して販売してもらうという形がありますね。
私自体が、今こうやって、いろんな取り組みに関わっているから、全体の流れがわかるんですが、一般の漁師たちは、おそらく8、9割は、いまだに、市場に出すだけ、という形だと思います。
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